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生教材を使う FACTA

プライベートレッスンで、そろそろ丸4年になろうかという方がいます。
「レッスン当日にその方が持ってきたものを読む」というのがメインのレッスンです。
御本人のレッスン当初からの希望で、こういうスタイルでやっています。なにしろこの方は語学マニアなので、勉強のスタイルがもう決まっているのです。



今回の題材はこちら。固め・辛口の月刊誌です。
FACTA 5月号
学習者はあらかじめ目を通しています。
コピーを取り、タイトルから音読。わからない語彙はどんどん質問が出ますので、意味や使い方を教えます。
この回は「“鳴り物入り”の意味は?」「では鳴り物って本来は何?」「芸能関係以外でも使える?」から始まり、「鳴かず飛ばず」「老舗」「母体」「あえなく」「一手に握る」「我が世の春」「謳歌する」など盛りだくさん。
語彙は
  1. 漢字から意味を類推させたり
  2. 似たような意味の語彙がないか探してみたり
  3. 本来の意味と拡大した意味をイメージさせたり
と、いろいろな角度から攻めていきます。
同時に内容の精読もします。主語の書かれていない文章は、読み誤りをしていることが結構ありますので。
1ページにたっぷり100分。
イントネーションや発音も直してほしいと言われていますので、そこは細かく注意。
翌週にもう一度、軽く音読します。これも学習者からの申し出で、その際に前週に学習した単語を覚えているか確認しているようです。

選挙、企業活動、原発問題、日本の農業、ときに伝統芸能や日本の小説、討論番組の動画も学習コンテンツになります。
「キセル乗車」という語彙から「キセルの使い方」の話になりウィキペディアを二人で読んだことも。
この時は、子どもの頃に親戚の家でキセルを見た記憶を掘り起こしました。
私も自分の知識を総動員してのレッスンです。

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