スキップしてメイン コンテンツに移動

生教材を使う dancyu3月号

『dancyu』です。
日本酒特集号ですが、使うのは日本酒のページではなく、平松洋子さんのエッセイ「台所の時間」。
学習者は日本語能力試験のN1が簡単に感じる程度のレベルですが、こういう文章を読むと新たな語彙にいつも出会います。
学習者もそれを期待しているので、読んだらおもしろがってくれそうなものを毎回探すのが、私の仕事のひとつです。

今回新しい語彙だったのは、以下の語彙。
お通し・・・お酒をほとんど飲まないので、居酒屋なども年に数回。知らないのも納得。
垣間見る・・・まず、読めない。そして「垣」の意味はなんだと聞かれました。
選り分ける・・・「選」の意味はわかるので意味は理解できるのですが、知らなかった。
目の当たりにする・・・読めないですよね。
削ぐ・・・「切る」とはどう違うのかと質問あり。どういうものだと「削ぐ」なのかという話に。
ゆでこぼす・・・「ゆでる」と「こぼす」はわかるのだけれど、どういう動作かわからず。

実は学習者と私のお互いが驚いたのは、包丁の数え方でした。
学習者「“包丁一本を巧みに操って…”。え?包丁って1本って数えるんですか?」
私「え?なんて数えるんですか?」
学習者「・・・なんでしょう。1本と数えたことはないですね。う~ん・・・1枚?」
私「え?枚?ああ、そうですか~。薄いから?」
学習者「薄いから。私は刃を見たんですが、日本人は持ち手を見るんですね。」

ほかにもいろいろありますが、最後には「日本人は本当に食べることが好きですね」という話になってしまいました。

「一枚と一本」という話が少し続いて、ああ、そういえば私はこんな本を持っているなあと思いだしました。いい本(というか月刊絵本)です。

月刊 たくさんのふしぎ 2013年 05月号 [雑誌]
どんなものを「1本」と数えるのか、子どもにも大人にも楽しい本です。

コメント

このブログの人気の投稿

Wordテンプレートを使って、ハンドアウトをきれいに作る

ワタクシの高校の時の物理の先生は、毎回自作のハンドアウトで授業をする人でした。 すごくおもしろくて、わかりやすい授業だったんですよ。 ハンドアウトも、とてもよく考えて作られたものだとわかる、すばらしいものでした。 そして、なにより、読みやすかった! これ、大事ですよ。おかげで周りの女子たち、みんな物理が好きでしたもの。 日本語学校の専任をしていたときに、いろいろな人が作ったテストやハンドアウトをたくさん見たのですが、結構みなさん、ざっくり作っているんですよね。 ざっくり。 テストとかでも、選択肢の間隔を揃えるだけで、ずいぶんすっきりすると思うのに、「ただベタ打ちしました!」という出来のもの。 いや、いいんですけどね。内容がよければ。 でもね、ちょっと気を付けるだけで大きく見た目が変わるんですよね。

クラスで音読練習

初中級レベルの教科書『中級へ行こう』が改訂されて、日本語学校の夏学期にちょうど取り組んでいました。 今回の改定でとてもいいと思ったのが、巻末にある漢字練習。 学習目標が 本文がルビなしでもひととおり読めるようになる。 漢字語彙を増やす なのです。 ワタクシ、授業スケジュールでここがあたるととても楽しみ。

OneNote に学習記録を残す ≪語学教師のOneNote 活用≫ 実験中!

以前、Evernote の使い方について書いたときに、「OneDrive がいわばバインダーノートなのに対し、Evernote はメモ帳なんだ」と書きました。   OneDrive とEvernote を使い分ける ≪語学教師のEvernote 活用法≫ 今でもその使い方は変わっていませんが、ここ数か月、プライベートレッスンの生徒さんの記録もデータで残すようにしています。(昔は紙に書いて、ファイルしていました。) そこで、Evernote に記録を残そうと思ったのですが、どうもすっきりしません。 そう、私にとってEvernote はメモ帳なので、わりと雑多なものが入っているのです。 一人の生徒さんをずっと追いかけるのに、もっとわかりやすいものはないかなと思って、ふと思い出しました。 ノート。 そう、バインダーみたいなノートがあるじゃないか。 それが OneNote です。 データをOnedrive に残しておきたいと思っていたので、ちょうどいいです。