2014年5月10日土曜日

生教材を使う dancyu3月号

『dancyu』です。
日本酒特集号ですが、使うのは日本酒のページではなく、平松洋子さんのエッセイ「台所の時間」。
学習者は日本語能力試験のN1が簡単に感じる程度のレベルですが、こういう文章を読むと新たな語彙にいつも出会います。
学習者もそれを期待しているので、読んだらおもしろがってくれそうなものを毎回探すのが、私の仕事のひとつです。

今回新しい語彙だったのは、以下の語彙。
お通し・・・お酒をほとんど飲まないので、居酒屋なども年に数回。知らないのも納得。
垣間見る・・・まず、読めない。そして「垣」の意味はなんだと聞かれました。
選り分ける・・・「選」の意味はわかるので意味は理解できるのですが、知らなかった。
目の当たりにする・・・読めないですよね。
削ぐ・・・「切る」とはどう違うのかと質問あり。どういうものだと「削ぐ」なのかという話に。
ゆでこぼす・・・「ゆでる」と「こぼす」はわかるのだけれど、どういう動作かわからず。

実は学習者と私のお互いが驚いたのは、包丁の数え方でした。
学習者「“包丁一本を巧みに操って…”。え?包丁って1本って数えるんですか?」
私「え?なんて数えるんですか?」
学習者「・・・なんでしょう。1本と数えたことはないですね。う~ん・・・1枚?」
私「え?枚?ああ、そうですか~。薄いから?」
学習者「薄いから。私は刃を見たんですが、日本人は持ち手を見るんですね。」

ほかにもいろいろありますが、最後には「日本人は本当に食べることが好きですね」という話になってしまいました。

「一枚と一本」という話が少し続いて、ああ、そういえば私はこんな本を持っているなあと思いだしました。いい本(というか月刊絵本)です。

月刊 たくさんのふしぎ 2013年 05月号 [雑誌]
どんなものを「1本」と数えるのか、子どもにも大人にも楽しい本です。

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