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新日本語の中級 レッスン記録 12課

企業での新入社員研修に『新日本語の中級』を使っています。
これは自分で選んだテキストではないのですが、よくできたテキストだと思います。
こつは「ローカライズ・カスタマイズすること」。

学習者への配布物:本冊、文法解説書




 12課 
プレタスクとして、「学習する前に」にある質問の中からいくつかを質問。もちろんこの時点ではテキストは開きません。

語彙の確認。別売りの絵カードを使って、「何が書かれているか」「何をしているか」を質問した後、語彙を導入。

やっとテキスト。「聞こう」の問題2をやってみる。この課はグラフの説明。「約2割」「5分の1を占めている」など、この時点で入っていない語彙がたくさんあるので、「なんと聞こえたか」と確認し、漢字を含めて導入。
学習者はノートのメモをしながら、熱心。これだけで45分ほどかかりました。

「会話1」をCDで聞いて、内容と語彙を確認してから一度だけ読む練習。その後、出てきた文法の練習に進むつもりが、会話の部分でも質問が!「日本円でいうと」とか「町の中心」の意味するものとか。なかなか進まない。ちなみに文法解説書を自発的に読んできているので、学習する文法の導入にはほとんど時間をかけません。
文法の練習が終わってから、会話文を再度練習。今度はなめらかに話せるように、言いにくそうな文は何度も練習します。「会話1」で言いにくかったのは「一戸建ての値段が8000万円って書いてありましたよ」でした。その後、設定を現実に近付けて語彙を入れ替えロールプレイ。

「会話2」も同様に進める。質問が出たのは「“輸入物”と“輸入品”は同じか」「“以前”は“昔”と言い換えられるか」など。言いにくかったのは「量だけじゃなくて、以前と違って種類も増えてきてるようですよ」でした。「“て”が多いです~」と。

「読もう」はまず黙読しながら、わからない語彙に線を引いてもらう。その後「~ってどういう意味ですか」という表現を使って、私に聞くよう促した。これは質問が大量に出ました。「日本人はこれがわかりやすい文ですか」と泣き言も。読んで、出てきた語彙を使ってみるだけで40分程度。その後、グラフを説明してもらった。「聞こう」のときに導入した語彙などを使って、上手く説明できた。また、85年あたりから水産物の輸入量が急激に伸びていることに関連し、経済成長と円高の話も。


できなかったこと
・会話文を練習した後、談話の形で二人が話したことをレポートするという活動。「読もう」を残したくなかったので。
・「読もうの練習」・・・これは宿題にしました。明日から大型連休へ入る学習者。いいなあ。

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