JLPTの問題5は、「文の文法1」と言われているものです。
『日本語能力試験問題集 第二集』N1 文法を公式サイトから見てみましょう。
問題は全部で10問です。問題26 二つの文からなる問題。( )に入るいわゆる「N1文法」を選ぶスタンダードなタイプ。
問題27 表現の活用を選ぶ問題。
問題28 対話。流れから適切な接続表現を選ぶ問題。
問題29 二つの文からなる問題。敬語が適切に使えるかを問う問題。
問題30 対話。表現を選ぶが、直前の「ある」だけを見ると、全部正しく接続できる。
問題31 二つの文からなる問題。同じ語を使う似た表現の中から適切なものを選ぶ。
問題32 「他人に知られる」という受け身が正しく使えるかを問う問題。
問題33 文の流れから適切な意味の表現を選ぶ。選択肢が長い。
問題34 「なる/する」と「思う」という語を合わせた表現を使った長い選択肢。
問題35 丁寧に話すときの使役受身が適切に使えるかを問う問題。
文法教材によくあるパターンの問題って、26、27、31ぐらいじゃないでしょうか。
35なんて「辞めさせてもらおうかと思って」が正しい答えですが、これだけ見るとN1文法なんだろうかと思いませんか?
しかも、問題、結構文が長いですよね。
つまり、
単純に文法表現の部分だけを選ぶ練習をしていては、JLPTの求める力はつかないということ。
普段の学習や生活の中で、瞬時に適切な表現が使えたり、意味が理解でき、他の表現に言い換えることができたりする。
その場にふさわしい表現が選べる。
そういったことができて初めて、上級レベルの日本語力があるとわかる。
日本語CAN-DOのC1レベルの
自分が述べたいことをはっきりと正確に表現することができ、相手に対して、柔軟に効果的に対応することができる。とか、
幅の広い語彙が使いこなせ、間接的な表現を使って即座に対話の隙間を埋めることができる。
とかができるかということではないかと。
JLPT、とてもいい問題です。
さて、教えるにはどうするか。それはまた別の機会に。
コメント
コメントを投稿